英語独習は「読む力」から鍛えたほうがうまくいく 日本人が英語を話せないのは読解偏重のせいではない

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英語 学習
日本人が英語を習得するために「本当に必要な力」とは(写真:EKAKI/PIXTA)
英語学者・北村一真さんは、「日本人が英語を話せないのは、読解偏重の教育のせい」という昨今の風潮に警鐘を鳴らしてきました。日本人が英語を習得するために本当に必要な力とは何でしょうか。北村さんの新著『名文で学ぶ英語の読み方』を一部抜粋・再構成のうえ、ご紹介します。

留学レベルの「大量インプット」をどう可能にするか?

皆さんの中には、「中高大と英語を勉強してきたのに満足のいく英語力が身についていないのは、リーディング中心の日本の英語教育のせいじゃないのか。今更リーディングなんて」と感じている人もいるかもしれません。

昨今、英語の4技能の中でも特に「スピーキング」が重視され、日本の伝統的な英語教育が文法読解偏重であったと指摘されていることは皆さんもご存じのとおりです。そのような流れの中で、英文読解やリーディングが何かと批判の対象となりやすいのは、不思議なことではないでしょう。

しかし現代において、リーディングは他の3技能を鍛えるうえで最も有効なアプローチと言えます。英語力の向上に不可欠な大量のインプット(読んだり聞いたりして英語を受信すること)を日本にいながら行うのに、正確な読解力は非常に強力な武器となるからです。

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