「ホテル三日月」経営危機からベトナムで復活の訳 日本企業が続々躍進「加速経済ベトナム」のいま
こうした苦難を乗り越えて、ダナン三日月は2022年6月にオープンする。ベトナムでもコロナ禍の影響はまだ残っていたが、とはいえ「ベトナムだから」うまくいったという解釈もできるようだ。
ベトナム人スタッフの「優秀さ」に脱帽
だが、この成功の最大の功労者は、なんといっても現地のスタッフだったと小高氏は感じているという。急ピッチで準備を進めたため、当初はサービス面に多少の不備はあったものの、「優秀なスタッフたちが順次、改善してくれたおかげで、食事も接客も格段にレベルアップした。いまではベトナム人スタッフの半数以上が5つ星レベルのサービスを身につけ、誇りを持って、仕事に取り組んでくれている」のだそうだ。
コロナ禍の収束以降、ダナン三日月の勢いはさらに伸びたそうだ。2022年6月からの1年間だけでも、宿泊と日帰りの合計で49万人もの来場者を受け入れたというのである。この数字はダナン市に進出している5つ星ホテルのなかでも屈指のもので、2期目については年間66万5000人に達しているという。
ベトナムという国が持つポテンシャルと、それを下支えする勤勉な国民性、そして中小企業ならではの強みを活かした日本型経営が、見事に噛み合ったケースだといえるのではないだろうか。
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