出戻り社員「アルムナイ採用」が増えた切実な事情 かつては"裏切り者扱い"も今や大歓迎だが…

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今回、まだ元の会社に復帰していないアルムナイにも取材しましたが、「選択肢が増えるのは良いこと」(サービス)、「元の会社に復帰するつもりはないが、会社にとっても本人にとってもウィンウィンの仕組み」(総合電機)など、肯定的な意見が目立ちました。

職場のメンバーも復帰者を大歓迎

このように、採用する人事部門にとっても、復帰するアルムナイにとっても、ウィンウィンのアルムナイ採用。復帰者を受け入れる職場のマネジャーやメンバーは、どう捉えているのでしょうか。こちらも、肯定的な意見が大多数でした。

「人が足りないので回してほしいと人事部に要望を出すと、新入社員や(普通の)中途採用者をあてがわれます。その場合、教育訓練して戦力化するまでに時間・手間がかかり、かえって職場の効率が落ちます。一方アルムナイは、その日から戦力になってくれます。アルムナイのおかげで人手不足が緩和され、助かっています」(建設)

ところで、人事管理の専門家は、アルムナイ採用のデメリットとして、復帰する職場のメンバーとの軋轢が生じるというリスクをよく指摘します。この点についてはどうでしょうか。

「当社に復帰したアルムナイは、ちゃんと職場に溶け込んで、はつらつと働いています。(復帰者は)当社のことが嫌で辞めたわけではないし、人事部門は職場に溶け込めそうなアルムナイに限定して採用しているはずです。メンバーとの軋轢は杞憂ではないでしょうか」(エネルギー)

「復帰者に対し『残った我々の苦労も知らずに、ノコノコと帰ってきやがって』と不満を言う高齢社員がいます。ただ、その高齢社員は、何に対しても文句を言う不満分子で、厄介者です。大半のメンバーが復帰者を大歓迎しており、そういう例外は無視して構わないんじゃないでしょうか」(IT)

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