6人家族の食事「平等に分ける」が正解でもない訳 「ドン・キホーテとユニクロ」売り場の決定的な差

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
取り分ける
何事も分けておいたほうが平和に済むという考え方もあるが、分けずにおくことで自律的に考え、調整する力がつく場合もあります(写真:NMPR/PIXTA)
両親と4人姉妹の6人家族。食事の際にはおかずやデザートが奪い合いになりそうな光景が目に浮かびます。お互いに揉めないように家族6人誰もが納得するためには、「平等に分ける」だけが正解でもありません。
コクヨのワークライフスタイルコンサルタント・下地寛也さんの著書で生活の中におけるさまざまな「しにくい」を、「分ける技術」を使って「しやすい」に変えることを探った『「しやすい」の作りかた』より一部抜粋、再構成してお届けします。

果物は取り分けて出すか、大皿で出すか

私には娘が4人いる。すでに長女、次女、三女は成人していて、四女は中学3年生。その娘たちが子供時代の話だ。我が家の食事は唐揚げやハンバーグ、リンゴ、ブドウなどは、大皿で出てくることが多い。6人家族なので、油断していると自分の分がなくなってしまう。

問題は、長女や次女は食べるのが速いため、三女や四女が不利になることだ。

リンゴやブドウなどは、数を数えて分けたほうがいいかと思ったが、それも面倒なので、大皿でまとめて出すことを続けていた。そのため、ちょっとしたケンカが起きることもあった。

しかし、しばらくすると、あることに気づいた。子供たちの「調整能力」が養われてきたのだ。ある日、幼稚園児だった四女が、みんながリンゴに手をつける直前に、

「何個まで食べていいの?」

と聞いてきた。交渉上手の彼女が先手を打ったわけだ。

次ページ「成長しやすい」を目的にするなら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事