6人家族の食事「平等に分ける」が正解でもない訳 「ドン・キホーテとユニクロ」売り場の決定的な差

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手巻き寿司をするときでも、子供同士で、

「これはあげるから、こっち3つもらっていい?」

「う~ん、どうしようかな……」

などと交渉している。

三女はサーモンが好きだが、長女はそれほどでもない。

四女は海老しか食べないが、次女はなんでも食べる。

そんなお互いの特徴を理解して、食べる種類と数を相談するようになったのだ。

結果的に長女は場を仕切るリーダーシップを覚えたし、三女と四女は年上の人と交渉ができるようになった。

何事も分けておいたほうが平和に済むという考え方もあるが、分けずにおくことで自律的に考え、調整する力がつく場合もある。ここでも大切になるのは「目的」だ。「食べやすい」を目的にするなら事前に分けておいたほうがいいし、子供たちが「成長しやすい」を目的にするなら大皿で出して一人ひとりが主体的に考えるようにしたほうがいいわけだ。

分けたほうがいいものと、分けないほうがいいものを「目的」に合わせて、どう使い分けるかについて考えてみよう。

「分けない」とワクワク感、「分ける」と安心感

販売用の「球根」を載せたトラックが事故で横転し、様々な色のチューリップの球根が混ざってしまったそうだ。球根は見ただけでは何色の花が咲くのかはわからない。

売り手は、どうしようかと考えた結果、何色が咲くかわからない「訳あり球根」と銘打って安く売り出したそうだ。すると、SNSで情報が拡散されて、50万個がまたたく間に完売したそうである。何色かを分けなかったことで、咲くまで色がわからない。

球根が種類別に分けられているほうが買う側としてもわかりやすいが、そういったトラブルのストーリーと分けられない状態が、ワクワク感を演出する効果を作ったのだろう。災いを福に転じさせたわけだ。

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