「マーク試験で答えに迷う」東大生が選ぶ"手段" 早稲田大学の採点方法がSNS上で波紋を呼んだ

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「わからない問題でマークしなかった」天野くんを叱り、「運でいい点数を取った」早瀬さんを褒めています。

おそらくですが、桜木先生は「点数に拘泥する姿勢」を褒めているのだと思います。天野くんは、「わからないから」という理由で、マークをしていません。

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でも、テストでは「点数を1点でも稼ぐ姿勢」が必要不可欠です。難しい問題でも点数を取ろうと懸命に考えて、とにかく解答欄を埋めるという姿勢が大切なのです。逆にそういう姿勢がないと、「これは難しいから解かなくていいや」と、難しい問題で粘らなくなってしまいます。

また、マーク試験で「答えがわからない」という程度にも、グラデーションがありますよね。「まるっきり本当に、どれが正解か1ミリもわからない!」というときに鉛筆を転がしてマークするというのは、確かに自分の実力を測るテストにおいてよくない行為かもしれません。

「わからない」にもいろんな程度がある

でも、「本当にまるっきりわからない」という以外にも、いろんな「わからない」があります。「『ア』じゃないことはわかるんだけど、『イ』『ウ』『エ』のうちどれが正解かわからないんだよな」と思うときもあるでしょう。

「書き方的に、なんとなく『ウ』の可能性が高そうだと思うんだけれど、どうなんだろうなぁ」と考えている場合もあるでしょう。わからないなら、わからないなりにあがいて、「ここは、『イ』にしておこう。自信ないけど!」と考えるのも大切なことなのです。

わからなくてもあがいてマークをしたほうがよいですし、それをまるっきり「運がいいから当たった」というふうに断じるべきではありません。

逆にいえば、マーク試験では全員が全員、すべての問題で「絶対これは『ア』だ! 間違いない!『イ』『ウ』『エ』は間違っているし、『ア』で書かれている内容も正しいもん!」と考えて解答していることはないはずです。

「点数に拘泥する姿勢」を持つこと。そのために、わからなくても答えを書こうとすること。これはとても重要な行為だと思います。ぜひみなさん、参考にしてみてください。

受験勉強や、子どもへの教育など、西岡壱誠さんへの質問を募集しています。こちらの応募フォームからご応募ください。
西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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