3位は前回首位のNTTドコモ(287.7)だ。同社は社員の社会課題への関心を喚起するために、全社員に向けたWeb研修を毎月実施するほか、経営層向けの研修や支店・支社向け勉強会などを行う。各拠点で情報発信・行動推進を行う「カボニューアンバサダー」を募り(2022年度は全国約350人)、積極的に社内浸透に取り組む。同社のボランティア参加者数は9100人とトップクラスだ。
以下、4位NTT東日本(281.8)、5位NTTアーバンソリューションズ(280.7)、6位NTTコミュニケーションズ(278.4)と続き、NTTグループが上位を占めた。
7位のファミリーマート(275.4)は、小売業の未上場企業トップ。2500超の店舗で太陽光発電設備を導入するほか、フィンランドのNeste社と協働で、コンビニ配送車両へのリニューアブル燃料導入の実証実験に取り組む。
10位は物流事業のロジスティード(旧日立物流)(266.6)だ。2023年の上場廃止後も取締役会の過半数を社外取締役で構成するほか、同じく社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会を設置するなど、ガバナンス体制は上場企業と遜色ない。執行役員の年次賞与評価指標にCO2削減量を採用するなど、サステナビリティの視点を経営にも採り入れている。
未上場企業でもCSR・サステナビリティの意識に変化
近年は、未上場企業もCSR・サステナビリティの取り組みを強く意識するようになった。『CSR企業総覧』2024年版掲載の未上場企業は69社と、同2020年版の44社から徐々に増加している。
ここ数年で上場企業のCSR・サステナビリティに関する意識は大きく変わった。本ランキング上位の企業は、上場企業に匹敵する大企業が多いが、今後はサプライチェーンを通じて、地方の未上場企業などでも積極的に取り組みを推進する企業がより増えていくかもしれない。
なお、各企業の取り組みの最新情報は『CSR企業総覧』2025年版(2024年12月上旬発売予定)に掲載予定だ。
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