CSRの取り組みを評価する東洋経済の独自ランキング。有料会員限定で、800位までの拡大版をお届けする。
CSR(企業の社会的責任)と財務の両面から「信頼される会社」を見つける「CSR企業ランキング」。18回目となる今回はCSR評価項目160、財務評価項目15で総合評価および部門別評価を行った。結果を紹介していきたい。
総合ランキングは、財務力をベースにCSR・サステイナビリティー関連で幅広い取り組みを進める企業が上位になる。
三井物産が商社初の1位となった。部門別では人材活用18位、環境6位、企業統治+社会性22位、財務47位とバランスよく得点し、前回の6位から躍進した。
同社は2021年に「サステナビリティ基本方針」を策定。5つのマテリアリティーを軸に取り組みを推進してきた。具体的な取り組みを「マテリアリティアクションプラン」として項目・組織別に整理し、目標に対する進捗を管理している。「サステナビリティ月間」を設定し、イベントを行うなど社内意識の醸成に取り組む。
外部との対話にも積極的
外部との対話にも積極的だ。投資家向けの説明会「インベスターデイ」を毎年開催し、自社の取り組みを説明。NGO(非政府組織)や社外有識者などとサステイナビリティー課題について双方向で対話する「ステークホルダーダイアログ」も継続的に開催する。
若手社員のスキルアップを目的とした「若手海外派遣制度」や、50歳以上の総合職を対象とした「リスキル費用補助制度」を導入するなど、人材育成にも積極的だ。
教育研修費用は従業員1人当たり年50万円とトップ級。新卒3年後定着率も97.7%と高い。
環境面では社有林「三井物産の森」などから創出した「J-クレジット」を利用し、国内全事業所で使用電力の実質CO2フリー化を達成した。社内カーボンプライシング制度を導入して、事業の環境影響度を分析・可視化するなど、先進的な取り組みも展開する。
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