ダイソー「姉妹チェーン」通って感じた一抹の不安 始動から3年、「無印のライバル」はまだ遠い?

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運営会社である大創産業代表取締役の矢野靖二氏によれば、Standard Productsは、海外展開を見込んで立ち上げたブランドで、ダイソーとは異なる基軸を目指すという。

とくに昨今は、円安による物価高の影響で100均自体の利幅が少なくなっていることもあり、今後のダイソーを支える柱になるかもしれない。

Standard Products
おしゃれな空間が広がっている(筆者撮影)

そんな、Standard Productsだが、今後の展開はうまくいくだろうか。消費者として、個人的に店舗を訪れるなかで、少しばかり不安になることがあった。今回はその一抹の不安を書いてみたい。

「ストーリー」を売るStandard Products

不安を語る前に、もう少しStandard Productsについて解説したい。その特徴はどこにあるか。それは、これまでのダイソーが徹底的に「実用性」をウリにしてきたのに対し、それとはまったく異なる「ストーリー」や「イメージ」をウリにしていることだ。

ダイソーは、多種多様な商品をすべて100円で買うことができる実用性を前面に押し出していて、店の中は商品がぎっしりと詰められている。薄利多売のビジネスモデルを巨大なレベルまで作ってきた。店内は、商品がよく見えるようにとても明るく、空間的にも実を取っている感じがする。

一方、Standard Productsの店内を見ると、商品が置かれている棚はゆとりを持って配置されていて、店の中はすっきりしている。そして、ディスプレイや看板などを大胆に使い、店の「メッセージ」を押し出す。

Standard Products
店内にはディスプレイなどが配置されている(筆者撮影)

コンセプトでもある「ちょっといいのが、ずっといい」という言葉に始まり、それぞれの商品の横にはQRコードが付けられ、商品の「ストーリー」を見ることができる。

Standard Products
コンセプトが堂々と掲げられ…(筆者撮影)
Standard Products
QRコードでインスタの動画を見ることができる。実際、「見てみよう」という気になる(筆者撮影)
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