同志社大学・太田肇教授の新モチベーション論(第8回)--表彰にはポイント制など明確な基準が必要

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また、同社には客室乗務員を対象とした「ANA’S STAR AWARD」という表彰制度もある。客室乗務員は同僚の良い仕事ぶりを見掛けたとき、その人にカードを手渡すことになっている。そのカードの獲得ポイントのほか、「お客様」から届いた「お褒め」の言葉や、会社への改善提案など業務への貢献実績に基づく所属組織からの推薦ポイントを合計し、最高のポイントを獲得した者を3カ月ごとに選出する。

表彰式では客室本部長から受賞者に記念品、賞状を授与するとともに、ネームバッジに添付できるシールや、多数回受賞者には特別なロゴバッジを贈っている。

航空業界ではグローバルな競争が激しさを増していて、その中で生き残るには他社との差別化が欠かせない。同社では顧客の声に徹底してこだわる企業姿勢をとっている。そして表彰制度は、お客さんだけでなく他の社員にも認められる業務姿勢を高めるための施策と位置づけている。

ポイント制は基準が明確な反面、貢献の「質」を評価しにくい欠点ある。同社の表彰制度には、その点を補う工夫が見られる。「エクセレント・サービス・アワード」は、お客さんから届いた多数の声の中から選考委員が質の高い事例を選出するという方法をとっているし、「ANA’S STAR AWARD」では同僚から贈られたカード、お客さんからの「お褒め」の言葉、所属組織からの推薦という多方面からの評価で受賞者を決定している。社員の立場から見ても公平性、納得性の高い表彰制度だといえよう。

おおた・はじめ
同志社大学政策学部教授。日本表彰研究所所長。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。京都大学経済学博士。滋賀大学教授などを経て2004年より現職。著書に『「不良」社員が会社を伸ばす』『認め上手』など多数。

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