一方、企業は収益を上げる必要がある。
そのためには「探索」をして新しく組み合わせて、うまくいきそうな知・アイデアがあるなら、それを効率化し、深掘りし、安定化させて収益を上げなければならない。
これを経営学では「exploitation」と呼び、私は「知の深化」と名付けている。
「両利きの経営」はイノベーションの最重要理論
このように企業がイノベーションを起こしていくには、両面が重要なのだ。
まず「知の探索」で遠くの離れた知と知を組み合わせる。
他方、「探索」の結果うまくいきそうなものが出てきたら、徹底して深掘りして効率化する(「知の深化」)。
経営学ではこの両方をバランスよく行うことを「ambidexterity」と呼ぶ。私は「両利きの経営」という訳語をあてた。
いまや、この「両利きの経営」という言葉は、日本企業にかなり浸透している。多くの大手企業の経営会議で、この言葉が頻繁に使われているようだ。
この「両利きの経営」という訳語を作ったのは私だが、考え方そのものは私のオリジナルではなく、世界のイノベーション研究で長年、最重要視されてきた理論なのである。
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