人前での話 「うまく話すこと」より大事なこと 話を聞いた聞き手にアクションをとってもらう

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会社を代表して新年度の事業方針についてプレゼンしたあるクライアントは、具体的指標として「プレゼン後の懇親会で話しかけられる」という目標を設定しました。

本来は事業内容について説明すればよかったので、情報提供だけでも十分な場でした。しかし個人的成長のために、さらに先の目的を設定したのです。

懇親会では取引先の役員が名刺交換を求めてきたうえに、当日のうちに相手からメールまで届いたとのことでした。話の内容がしっかりと伝わり、相手を魅了した証でしょう。

この方がスピーチトレーニングを始める前は口下手で、人前で話すのが何よりも苦痛だとおっしゃっていたのが噓のようです。今では、人前でのスピーチやプレゼンを頼まれることを心待ちにするようになったといいます。

その理由は、こうした相手からの具体的行動という指標を決めて人前で話すということを、ゲーム感覚で取り組んできたからです。

まずは、人前で話す目的を明確にする。そして、話が終わった時点で聞き手にどうなっていて欲しいのか、具体的な行動指標を設定しましょう。

先に話し手であるあなたが明確に目的を決めておかなければ、相手が自ら察して行動してくれることは絶対にありません。

「やっぱり」で与える話し手の印象

印象形成に関する心理学研究において「初頭効果」は繰り返し主張されています。

初頭効果とは、最初の情報が全体の印象に対して大きな影響力を持っていることを示したものです。そのため、人前で話すときに大事なのは第一印象とよくいわれます。最初に好印象を与えることができれば、その後の行動も良い方向に受け止めてもらうことができます。

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