鹿児島と沖縄も、実は「国道」で結ばれている 全国に24本ある「海上国道」の秘密
普段、何気なく歩いたり、車で走ったりしている国道。世の中には、なんだかヘンな、ちょっと変わった国道があるのをご存じだろうか。たとえば、青森県の"階段国道"。津軽半島の龍飛岬(たっぴみさき)付近を通る国道339号線には、一見歩行者専用にしか見えない362段の「階段」だけがある区間が存在するが、これも立派な国道なのだ。もちろん車は通れない。
今回の記事で紹介する"海上国道”も、そんな変わり種国道の一種だ。海上国道と聞くと、写真のように海の上を道路が走っているようなイメージが思い浮かぶかもしれない。「東京湾アクアライン」は、「海ほたる」から川崎側は海底トンネル、木更津側は海上に架かる橋になっているが、これなど、まさしく海上国道のイメージにピッタリではないだろうか。
フェリーで渡る、不思議な国道
国土交通省によれば、海上国道は以下のように定義されている。
「一般に地上につくられた道路あるいは構造物(橋や海底トンネル)はなくても、フェリーボートなどによって、道路と道路とを結ぶ1本の交通系統としての機能があると判断」できるもの。つまり、「橋や海底トンネルがなくても、フェリーなどで海を渡ることができれば、"海上国道”として認める」というわけだ。