「映えるビジネス文書」を作るフォント選びのコツ 「文字の太さ」や「体裁」「配色」にも気配りを

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(2)英文フォント

英文フォントは「セリフ体」と「サンセリフ体」の2つに大別できます(図表1B)。

(出所:『企業実務6月号』より)

「セリフ」は文字の線の端にある爪状の飾りを指し、セリフを有するのがセリフ体、セリフがないのがサンセリフ体です(「サン」は「〜がない」の意)。この飾りによって視線が誘導されるためセリフ体は可読性が高く、より単純であるサンセリフ体は可視性が高いと言えます。

「Garamond」はAppleやAdobeのロゴにも使用

*お薦めの英文フォント

セリフ体の代表格といえば、「Garamond」です。堂々としたたたずまいから、企業のロゴマークとして人気で、AppleやAdobeも使用しています。

イギリスのタイムズ紙が新聞用書体として開発した「Times New Roman」は、小さくても読みやすいように配慮されており、論文などでよく使用されています。

サンセリフ体では、「Segoe UI」が最もお薦めです。特筆すべき点は、和文と英文を併用してもフォントのサイズ差が小さく、メイリオとの相性が抜群です。和文をメイリオ、英文をSegoe UIに設定してスライドマスター(スライドを一括編集できるPowerPointの機能)に登録しておくと便利です。

また、デザイナーの支持を集めるサンセリフ体に「Helvetica」があります。シンプルながら説得力に富む力強さが持ち味で、出版・広告業界では必要不可欠なフォントとされています。なお、Helveticaを使用できない場合は、「Arial」が代替になります。

(3)その他の注意事項

ボールドは本文として紙面いっぱいに広げると、可読性が損なわれるため、多用は禁物です。

イタリック、ポップ体やデザイン書体など個性的なフォントも、長文での可読性が非常に低く、読者を混乱させます。アイキャッチ程度にとどめましょう。

なお、和文フォントの多くはアルファベットが等幅となり、見た目が崩れます。原則、英文は英文フォントを使用します。

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