「映えるビジネス文書」を作るフォント選びのコツ 「文字の太さ」や「体裁」「配色」にも気配りを

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アクセントカラーとは、特に注目すべき内容や、注意書きなどに使用する色です。少ない面積でも目立つ色を選びましょう。赤系の色やメインカラーの補色を使用すると、鮮やかになります。

「パワポ」と「ワード」で異なるフォントの使い方

●目的別のフォントの使い方

(1)PowerPoint(スライド、ポスター、チラシなど)

一般に、スライドなどは要点を端的に説明します。短めの文章が想定され、可読性よりも可視性が求められるため、ゴシック体のみで問題ありません。

①サイズ
目安としては、タイトル:24〜36 pt、本文:12〜20 pt、キャプション(画像や図版の説明文):8〜10 ptです。
通常、手元に配布する資料に比べ、プロジェクターで投影する資料では、サイズを大きくします。
文字サイズは「ジャンプ率」を高めて強弱をつけてください。
ジャンプ率とは、本文の文字サイズに対するタイトルや見出しの文字サイズの比率のことです。ジャンプ率が低いと落ち着いた印象に、高いと躍動感のある印象になります。ジャンプ率は、1.5〜2.0倍が目安です。
②文字組み
行間や字間、サイズを調整して、文字が読みやすくなるように整えます。行間が詰まり過ぎていると読みにくいため、文字サイズに対して1.2〜1.5倍程度の余白を取りましょう。
③その他注意点
スライドなどでは、1行の文字数が多すぎるのは好ましくありません。次の行を見失いやすくなるからです。スクリーンに映っている場合には、文章を目で追うだけで疲れてしまいます。特にキャプションなどは簡潔にしましょう。

(2)Word・Excel(報告書、契約書、請求書など)

WordやExcelでは、フォントを使い分ける工夫をすると好印象です。

『企業実務9月号』(日本実業出版社)。書影をクリックすると企業実務公式サイトにジャンプします

見出しや強調したい部分、数値にはゴシック体を、本文には線が細くスッキリした明朝体を使うと見栄えがよくなります。

「MS Pゴシック」は、すべての文字が等幅の「MS ゴシック」に対し、文字幅が調整された(Pはプロポーショナルの意)ものです。通常のテキストでは前者を推奨しますが、文字による表組みやスペースを整えたい場合など、文字幅を均一にしたいときは後者を選択しましょう(図表4)。

(出所:『企業実務6月号』より)

最後に、用途別にお薦めのフォントと注意点をまとめます(図表5)。いつでも参照できるようにしておけば、資料作成時にフォントに関して迷うことはもうないでしょう。

(出所:『企業実務6月号』より)
森田 翔(もりた しょう) *公式サイトはこちら
日本つかみ協会代表、プレゼンテーション・プロデューサー。研修・コンサルティング事業を運営する。エーザイ株式会社の営業職として12年勤務した後、2020年に独立。2023年戸板女子短期大学非常勤講師。主催セミナーの開催数は年間300回、累計受講者数は3000人を超え、24か月連続で人気ランキングNo.1/600講座(ストアカ:プレゼン部門)を獲得。
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