40代にとって「ぼっち」は全然ネガティブではない 「孤独」ではなく「単独」を楽しめるのが大人

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だからといって「よし、ぼんやりして脳のDMNを活性化させるぞ!」と力んでしまっては、もはや「ぼんやり」の域から逸脱してしまっています。

身心をガチガチに硬直させながら「のんびりするぞ! ぼんやりするぞ!」とシュプレヒコールを上げてしまえば本末転倒です。座禅を組む前に興奮しながら「よっしゃ、これから悟るぞ!」と意気込んでしまうのと同じ過ちです。

大きく深呼吸をして、ただボーっとしてみよう

大きめの深呼吸を何度かしてみて、気張りを捨てて心を自然にそこへもっていくこと。

『40代から人生が好転する人、40代から人生が暗転する人』(宝島社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

そうして考えると、のんびりと散歩や日向ぼっこをしたり、公園や川辺などでボーっとしたりしてみることは、禅の悟りを開く行為と地続きにあると考えてもいいのかもしれません。

実際、瞑想や座禅に集中できている人の脳を分析すると、デフォルトモード・ネットワークが活性化しているといいます。

つけ加えれば、散歩で日光を浴びるとビタミンDが活性化され、食事で摂取したカルシウムの吸収も促進されます。

40代になると特に女性は骨がもろくなると言われますので、身体の健康維持のためにも散歩はお勧めしたい習慣です。

多忙でストレスを溜めがちな40代だからこそ、メリハリをつけた日常で退屈を楽しんでほしいと思います。

齋藤 孝 明治大学教授

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さいとう たかし / Takashi Saito

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。ベストセラー著者、文化人として多くのメディアに登場。著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社)、『読書力』(岩波書店)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『質問力』(筑摩書房)、『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『読書する人だけがたどり着ける場所』(SBクリエイティブ)ほか多数。著書発行部数は1000万部を超える。

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