「なんでもハラスメント時代」をどう生きるか 「○○ハラ」に翻弄されない、会社人の心得

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性別役割分担意識と並んで問題含みなのが、古典的な価値観です。いわゆる「昭和の発想」と揶揄されるもので、「会社や上司は絶対」という考え方です。若い世代を中心とした、家庭や仕事以外の時間を大切にしたいという人たちにとっては、受け入れにくいものとなっています。

上司が部下との距離を縮めたいと思って飲みに誘っても、業務時間以外に拘束されることを嫌う部下に断られる……。こういった構図が固まってしまうと、一向に距離が縮まらず、お互いに不満が溜まってしまいます。

「誰もが被害者」な環境を作らないために

しかしながら、「嫌だ」と思ったことをなんでも「ハラスメント」と解釈していたのでは、誰もが被害者になってしまいます。

どちらにも主張や要望があるのは当然なので、お互いが少し心を開いて歩み寄る姿勢をとり、上手く擦り合わせしていくことこそが大切です。まずは相手の顔を見て、普段からの何気ない「声かけ」を心がけてみましょう。自分が考えていることを率直に話し、相手にも率直に話してもらうために、お互いにびくびくしていては埒が明かないのです。

さまざまな立場や性差、価値観を認めていく柔軟な姿勢がハラスメントをなくす大きなカギです。信頼関係があれば、多少のことで会社を巻き込んだ大問題に発展することは、まずあり得ません。相手を尊重し、思いやりを持って接すれば、ハラスメントとは無縁の職場を作っていくことが可能なのです。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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