「親しき仲にもプライバシー」を守るiOSの新機能 パートナーとの信頼と個人の秘密を両立できそう

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最近のiPhoneやMacには、スクリーンセーバーにランダムに写真を表示したり、『最近、または過去の日々』としてスライドショーを作り、それをウィジェットに表示する機能がある。そこに望ましくない写真が表示され、場の空気を凍らせたり、余計な説明が発生したりするのを防げる。

iPhone
写真を選択し、コンテキストメニューから非表示を選ぶ(筆者撮影)

写真アプリの場合も、Face IDでロックを解除できるほか、パスコードで再表示できる。

ただし、写真自体は目に付かなくなるが、『非表示』という項目が出現するので、これを見られ、何が非表示になっているか詰め寄られる可能性はある。

iPhone
隠した写真は非表示エリアにある。非表示エリアはiCloudでも同期される(筆者撮影)

『写真』アプリの場合、非表示フォルダに入れたということは、iPad、Mac、などのほかのアップルデバイスでもiCloudで同期していれば非表示フォルダに入る(この機能に対応した最新OSにアップデートする必要がある)。

理想は「隠す」と「共有する」の分離

筆者が試した感想としては、『ちょっとしたプライバシーの確保』にはいいが、我が家のように互いにパスコードを共有する間柄では、絶対的な隠し場所にはならない。

 そもそもスマホ以前は、ここまでデジタルデバイスにプライベートな情報が集約されることはなかった。プライバシーの守り方も当然変わる。我が家はほかの手段が浮かばず、結果的にパスコードの共有に至ったが、本来はスマホは持ち主が管理すべきものだ。アップルも家族全員が異なるApple IDを取得することを推奨している。

 アップルはとにかくプライバシーを重視する企業なので、画面を覗き込まれた際にも安心を確保する目的で用意された新機能だ。本当に必要なパスワードさえ家族に伝えてあれば、iPhoneは自分だけがログインできる状態で何も問題はない。外的ハプニングは、この新機能が防いでくれることを願おう。

※iOSのPublic Betaには秘密保持契約(NDA)が指定されており、スクリーンショットの公開などは禁止されていますが、本記事は著者がアップルから特別な許可を得て掲載しています。
村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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