「親しき仲にもプライバシー」を守るiOSの新機能 パートナーとの信頼と個人の秘密を両立できそう

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少し解説すると、筆者の周りのコミュニティには、IT系メディアの人が多く、古くからデジタルデバイスや、ウェブサービスを使いこなしている人が多いので、銀行口座はもちろん、さまざまなウェブサービス、業務関係、保険関係の資料などが、すべてクラウド上にあるという人が多い。

家族がいるなら、このあたりを共有しておかないと、万が一急な病に倒れたり、事故に遭ったりした際に、妻子が来月の家賃の支払いに困るなんてことにもなりかねない。また、亡くなった後も料金が引き落とされ続けるサブスクリプションや、株式などの契約がウェブ上にあり、資産が変動する可能性もある。

筆者は、8年前に『デジタル終活──もしもに備えるデータ管理術』という本を執筆・出版する機会があり、万が一に備えるデータ管理、パスワード管理などについて当時いろいろと調べた。8年の間に、さらに多くの人が、多くの情報をスマホの中に入れるようになり、個人データの扱いに関する問題はより大きくなったと感じている。

秘密にしておきたいこともある

というわけで、家族やパートナーがスマホの中を見られるようになっている人が筆者の周りには多かったわけだが、そうはいっても見られたくない、見せないほうが双方にとって幸せというアプリや情報もあるだろう。

今回のiOS 18の新機能はそういうシーンで役に立つものだ。

具体的に何が隠せるだろうか? ちょっとムフフなアプリとか、あまりプレイしてるのを知られたくないゲームとかが該当する。パスワードをメモしたアプリを隠しておくという使い方もある。

iPhone
アプリを長押しして、『Face IDを必要にする』を選択するとアプリを非表示に(筆者撮影)

まず、『ロックされた非表示アプリ』という機能は、特定のアプリを『非表示』という秘密のエリアに隠しておく機能だ。

アプリアイコンを長押しすると表示されるコンテキストメニューで『Face IDを必要にする』を選択すると、非表示になる。

アプリを表示するには、アプリライブラリの下端にある『非表示』の領域をタップし、あらためてFace IDで認証する(パスコードの入力でも表示できる)。

iPhone
非表示エリアのアプリは、『非表示』の領域をタップして、Face IDで認証すると現れる(筆者撮影)
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