安河内:仕事でいろんな国籍の人の英語を聞くほかにも、ニュースや映画で英語を意識的に聞いたりはしなかったんですか。
留目: ヒアリングができないという課題に関しては、とにかく英語を聞かなきゃいけない。ニュース、海外ドラマを見て、映画見て、洋楽聞いてというのを地道にやっていましたね。
安河内:その頃は海外在住だったんですか。
留目:いいえ。商社時代に長期で海外に駐在したことがあるのは韓国にいた2年だけです。当時は韓国語も習っていたので、仕事でのコミュニケーションは英語と2本立てでした。私の付き合っていた韓国人の方も英語はさほど得意ではなかったですし……。
安河内:韓国の英語力は今グンと伸びていますが、一昔前は日本と変わらなかったかもしれませんね。
留目:ええ、私のいた頃は、基本、さほどうまくない者同士で英語を話すという感じでした。どちらもネイティブの英語ではないので、意思の疎通は逆にやりやすかったところもあります。お互いゆっくりしゃべるのが暗黙の了解でした。
安河内:ノンネイティブをスピーキングの練習相手にしていたんですね。初心者には特にいいことです。あ、第二の鉄則を発見しました!
留目:「ノンネイティブ同士で英語を話す」ですか。
安河内:そうです! スピーキングをマスターするときは、いきなりネイティブではなくて、ノンネイティブと練習するのは、ひとつの上手なコツと言えるんです。まず、留目さんも仰るように、ノンネイティブとのほうがゆっくり会話できます。さらに、語彙や表現も制限されるので英語を話すという心理的障壁が低くて済む。
英語を話す心理的障壁がとれる
留目:うまく意思の疎通が図れなくても、「相手の英語力がつたないから」と自分に都合のいい“言い訳”もできますよね?
安河内:そうそう。だから、最初にノンネィブとの会話をたくさんして、英語を話す心理的障壁がとれてきたところで、英語ネイティブと話す経験を少しずつ混ぜていく。英語のネイティブ信仰が強くて、「言い間違える=恥」と考える傾向が強い日本人には、特にオススメです。
留目:なるほど。じゃあ、僕もつたない英語を韓国人と使うことで、英語を口にする際のためらいのようなものが、知らないうちに取っ払われていたんですね。
安河内:そうだと思います。リスニング力をアップさせるために聞いていたという英語ニュースは何だったんですか。
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