日本株「突然の大暴落」を引き起こした真犯人 株高を支えてきたメカニズムが崩壊した

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企業の利益はどうか。製造業大企業(資本金10億円以上の企業)の経常利益の推移は、つぎのとおりだ。

経常利益はコロナ禍で落ち込み、その後回復した。2021年中には、ほぼコロナ前の水準を取り戻した。図表1に示すように2021年の対前年同期比がきわめて高い値になっているのは、このためだ。

ところが、図表1に見るように、2022年にも、各期の対前年同期比が20%を超えるという、高い伸びが続いた。これは、円安が進んだためと考えられる。

一方、2022年の初めに1ドル=115円程度であった円ドルレートは、2022年10月には150円近くになった。

円安と企業業績の関連性

ただし、円安→企業利益増→株価上昇という過程は、一直線に進んだわけではない。企業利益は2022年10月期に落ち込んだ。そして、下図に見るように、2022年から2023年にかけて伸び率が低下した。これは、為替介入が行われた結果、一時的に円高が進んだことの影響と考えられる。

しかし、為替レートは、その後再び円安になり、特に2024年になってから、顕著な円安が進んだ。これとともに企業利益も回復して、2024年1~3月期では、前年同期比20%という非常に高い増加率を示した(上図参照)。

日経平均株価も、2024年にはバブル崩壊前の水準を取り戻し、史上最高値が記録されるようになった。

2024年7月の初めには、円レートが1ドル=160円を超える円安になり、日経平均株価は、4万1000円という史上最高値を記録した。

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