マンション秋の陣! 売れ筋キーワードは「値頃感」 熱気増す首都圏マーケット

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新規物件に寄せられる熱気は、震災以前から供給中の物件にも伝播しているようだ。

東京建物などが分譲している「ブリリア有明スカイタワー」(江東区)は、4月こそ成約件数がゼロだったが、8月以降は90件近くまで復調。住友不動産が販売する「シティタワーズ豊洲」(同)も、震災直後には震災前の5割に落ち込んだモデルルーム来場者数が、直近では7割程度にまで持ち直している。

湾岸部の需要を下支えしているのが、震災時に経験した帰宅難民化への忌避意識だ。「液状化への懸念から一時的に八王子など郊外部が人気になったが、消費者のマインドが落ち着いてからは、都心に近いため、電車が止まっても歩いて帰れる点などが再評価されている」(住友不動産マンション事業本部の遠藤毅・東京都心事業所営業部長)。

都心でコンパクト型隆盛、だが、価格設定で明暗

都心ニーズの高まりが追い風となっているのは、湾岸部の高層マンションだけではない。30~50平方メートル台のコンパクトマンションも、好調な売れ行きを示している。

三井不動産レジデンシャルが手掛ける「パークリュクス恵比寿」(渋谷区)は、総販売戸数94に対して、4月のモデルルーム開設から2カ月で400組超が来場。5月下旬に販売を始めたところ、初月契約率は9割近くに達した。
 
 10月22日にモデルルームがオープンしたばかりの「パークリュクス目黒」(目黒区)は、7月の受け付け開始から3000件の問い合わせがあった。うち、横浜や千葉など東京以外からが3割を占め、広域からの集客が期待される。

同社開発事業本部都市開発二部の大石直志・営業室長は、「お客様へのアンケートでも、都心の勤務地に近い物件を求める声が増えている。築年数の古い賃貸物件から、大手が建てた安心な建物に移りたいというニーズも高まっているようだ」と、好調の背景を分析する。


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