不透明なカネの流れ、必ず日本に戻って真相を究明する--オリンパス前社長 マイケル・ウッドフォード氏インタビュー

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 私がクリアにしたかった点は大きく2つある。1つは、なぜ英ケイマン諸島の素性の分からない会社(英ジャイラス社買収案件の財務アドバイザー)に6億8700万ドル(600億円超)ものファイナンシャルアドバイザリー費用払ったのかということ。
 
 もう1つは、なぜ“ミッキーマウス企業”(=超弱小企業)3社の買収に総額8億ドル(734億円)もの大金を払ったのか、ということだ。いま考えても信じられない話だ。

通常、M&Aのアドバイザリー費用は買収金額の1%程度とされる。それがジャイラス社の買収では、なぜ急に36%もの高額になったのか。本当にひどい話だ。日本でこんなことが許容されるというのが、非常に残念でしょうがない。

私は社長を解任されたが、これで終わったわけではない。今後は株主の反応に期待している。株主総会で、取締役の再任を決められるのは株主だけだ。私も必ず日本に戻って、何が起こっているのかを究明する。
 
 日本はこんなことが許される国なのだろうか。解任後、アナリストなどと話す機会があったが、彼らは『この問題が解決しない以上、日本には怖くて投資はできない』と話している。日本企業にガバナンス問題があることに、大きな懸念を抱いている。

--この問題に興味を持った経緯は。

7月20日、ある経済誌にオリンパスに関する記事が出たのを読んだことがきっかけだ。

その数日後に広報に連絡を取って、『われわれの記事が出ているようだけれども、日本語なので自分はわからないが、広報としては気にしておくべきではないか』ということ伝えた。週明けに報告があるかと思ったが、恐ろしいことに、何の報告もなかった。

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