不透明なカネの流れ、必ず日本に戻って真相を究明する--オリンパス前社長 マイケル・ウッドフォード氏インタビュー
そこで水曜日まで待って、森副社長と菊川会長に会議を開くよう要請した。するとそこで菊川会長に、「これは日本の問題だし、君は忙しいのだから、この問題は気にすることはない」という趣旨のことを伝えられた。
しかし、この問題は私が知っていなければならないことで、菊川会長たちに記事の詳細についてさらに質問を続けた。すると彼らは急に守りの姿勢に入った。
このときを境に、私たちの関係性は大きく変わった気がする。彼らは私がこの問題について深掘りをすることに対して警戒感を持ち始めたと思う。
■キクカワのことはナイスでチャーミングなおじいちゃんだと思っていた
--菊川氏との付き合いはどれくらい深かったのか。
彼とは非常に長い付き合いだ。だが、いま考えると表面的なものだったのだろう。私は彼のことをずっと“ナイスでチャーミングなおじいちゃん”だと信じこんでいたのだから。
だから、7月に記事が出たときは本当にショックだった。さらに翌月、その翌月と記事が出たことで、自分は「さすがにこれはまずいだろう」と思ったが、非常にショックなことにその時点でさえ誰も反応をしなかった。
会社の役員だけでなく、メディアや株主さえも反応しなかったのはショックだった。
--今回の件に関して、オリンパスは法的措置も検討しているようだが。
どうぞ、ぞうぞ、といったところだ。自分としてはこれ以上ウェルカムなことはない。