不透明なカネの流れ、必ず日本に戻って真相を究明する--オリンパス前社長 マイケル・ウッドフォード氏インタビュー
(英ジャイラス買収の案件に関連して支払われた6億8700万ドルのうち、優先株の買い取りによる)6億2000万ドルは英オリンパスファイナンシャルから英ケイマン諸島の企業に支払われているのだから、英国の法律に基づいて、ロンドンの最高裁判所で裁かれるべきだ。
そのうえで、私が指摘していることが間違っているのかどうか、判断してもらえばいい。私は法廷闘争をまったく恐れていない。
--(汚職などを捜査する)英重大不正捜査局(SFO)にも内部資料を提出した。
ジャイラスは英国の会社だし、アドバイザリーフィーの一部は英国の会社から払われている。これは英国で調べるべきことだ。
--9月から今回の問題について指摘してきたそうだが、10月1日にはCEOに昇格されている。なぜこのような人事が行われたのか。
かねて私は権限なしには会社は経営できない、責任は持てない、と言い続けてきた。そこで菊川会長が、じゃあ、CEOのポジションをあげよう、と。
が、その翌日の金曜日(9月30日)の役員会は非常におかしな雰囲気だった。それまでまったくそんなこと聞かれもしなかったのに、急に役員たちから「なぜ外部監査に調査を依頼しているのか」とか「ジャイラスを買収してから3年も経つのに、なぜ今更そんなこと気にするんだ」とかいろいろ質問を受けたのだ。
ナイーブに思われるかもしれないが、役員たちがそんな質問をしてくることに驚いた。7億ドル近いアドバイザリー費用を払っているのだから、問題視するのは当たり前だろう?