フワちゃん「やす子へ公開暴言」が示す根深い問題 単なる誤爆では済まず、イメージに甚大な影響か

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そして今や、世界を代表するGAFAの一角、Googleのスマートフォン「Google Pixel」のイメージキャラクターとして、写真の不要な部分を削除できる「消しゴムマジック」を紹介するCMなど、テレビで見かけない日はない。

メディアはどこか彼女に「多様性時代の象徴」を求めていたのではないか。コンプライアンスやハラスメントなどで、日を追うごとに世知辛くなる現状を前に、不破ならぬ打破してくれる存在として、期待を募らせる。もしかすると、本人もその雰囲気に気づいていて、「より『フワちゃんらしさ』を増さなければ」と、使命感を覚えていたのかもしれない。

「明るさ」の影にある「陰湿さ」

周囲との差異は、現状を変える上で、大きな武器になる。ただ一方で、それをよしとしない人には、強い違和感を与え、時には嫌悪感にも発展する。そして今回、「明るさ」の影には「陰湿さ」があると判明したことで、いままで漠然としていた「違和感の正体」を見た視聴者も少なくないのだろう。

ひとたび裏表のギャップが伝わると、印象が悪い方向に傾いてしまうのは、我々のような一般の人間関係でも同じだ。トイレで、飲み会で、給湯室で……。あらゆる場所で「誰かの欠席裁判」が行われる度に、その人の本性が透けて見える。

どこで誰が聞いているかわからない。それはSNSにおいても同じだ。誤爆しなくても、「この人の裏垢だ」と特定される可能性はある。どれだけ身バレ(身分や素性がばれる)を抑えたとしても、ささいな情報からプロファイリングされることは多々ある。

フワちゃん
「オールナイトニッポン0」の休止が決まり、フワちゃんらしからぬ真面目な様子で謝罪(画像:本人の公式Xより)
フワちゃん
Google PixelのCMはすべて非公開となった。CM内で使われていた「消しゴムマジック」を自身のXでも披露(画像:本人の公式Xより)

こうしたリスクは、遠い芸能界の話ではなく、明日あなたがクビになってもおかしくない。「フワちゃん燃えてて大変だねー」などと、ひとごとに思えるならまだしも、少しでも心当たりがあるのなら、早急に対応しておいたほうがいいだろう。

あわせて読みたい:フワちゃんの謝罪に見えた「無邪気」という危うさ  「多様性」のラベルが剥がれて表出したもの

城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー

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きど・ゆずる / Yuzuru Kido

1988年、東京都杉並区生まれ。日本大学法学部新聞学科を卒業後、ジェイ・キャストへ新卒入社。地域情報サイト「Jタウンネット」編集長、総合ニュースサイト「J-CASTニュース」副編集長などを経て、2022年秋に独立。現在は東洋経済オンラインのほか、ねとらぼ、ダイヤモンド・オンライン等でコラム、取材記事を執筆。炎上ウォッチャーとして「週刊プレイボーイ」や「週刊SPA!」でコメント。その他、ABEMA「ABEMA Prime」「ABEMA的ニュースショー」などネット番組、TOKYO FM/JFN「ONE MORNING」水曜レギュラー(2019.5-2020.3)、bayfm「POWER BAY MORNING」などラジオ番組にも出演。政治経済からエンタメ、炎上ネタまで、幅広くネットウォッチしている。
X(旧ツイッター):@zurukid
公式サイト:https://zuru.org/

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