現場が大混乱「大人数のマネジメント」のNG行為 チーム全員の声を適度に拾うにはどうする?
ただし、このときにもリーダーは、サブリーダーの頭越しに各メンバーに指示を与えないよう気をつけなければなりません。親身になって話を聞いても、「具体的な指示などは、後日、サブリーダーを通して伝えるね」などと対応するといいでしょう。
もう1つの方法は、リーダーが自ら現場に足を運び、現場の様子をチェックしながら、その場にいるメンバーに感謝やねぎらいの言葉をかける形でコミュニケーションを取ることです。仕事の邪魔をしない程度に各メンバーと世間話をしながら、現場の生の声を集めていきます。
この方法も、サブリーダーの頭越しのコミュニケーションではあるのですが、その状況からリーダーが自然に各メンバーと話ができます。1つの「型」として成立しているので、実態としては頭越しのコミュニケーションであるにもかかわらず、特別な意味が生じることがありません。
リーダーが直接に現場の不満や不安、あるいは各担当者の意見や細かい状況を把握したい場合には便利なため、私も大きなチームでリーダーをしていた頃はよくこの方法を利用していました。
サブリーダーの報告ではカバーできない情報も
ちなみにこのとき、あなたがリーダーとしてメンバーに信頼されていれば、彼らとの気やすい会話も成立しやすいでしょう。
7人のサブリーダーからの報告ではカバーし切れない、現場の生の声も直接聞こえてきます。
そうしたリアルな現場の声は、チームの実態やプロジェクトの進捗状況を把握するうえで重要な情報になることもあります。
たとえばAさんが「昨日は本当に忙しくて大変でした……」と話していて、その過密スケジュールについてサブリーダーから報告されていないのなら、そこにあなたが認識できていなかったボトルネックが潜んでいる可能性があります。
あるいはBさんが「品質を重視するように注意しています」と話していて、その指示が、あなたがサブリーダーに指示したものと同じだったなら、あなたの指示がサブリーダーを通して、下の階層のメンバーにまでしっかり伝わり、共有されていることがわかります。
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