現場が大混乱「大人数のマネジメント」のNG行為 チーム全員の声を適度に拾うにはどうする?

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直接それらのメンバーの誰かを呼び出して、現場の詳しい話を聞く……。一見、職場でよく見られる状況に感じますが、このような「直属のサブリーダー(=中間管理職)を飛び越えたコミュニケーション」は、基本的に避けたほうがよいでしょう。

直属ではないメンバーを呼び出すときには、そのメンバーのリーダーに当たる直属のサブリーダーも同時に呼び出し、一緒に話を聞くようにしてください。

面倒に感じられるかもしれませんが、指揮系統の階層を飛び越えて、階層が下のメンバーを個別に呼び出す行為自体に、組織では「特別な意味」が生じてしまうからです。

叱責を受けていると感じるメンバーも

リーダーは単にちょっとしたコミュニケーションを取っているつもりでも、呼び出された当人は叱責を受けていると感じることがありますし、言葉尻を捉えて「直接の指示を受けた」と考えることもあります。特別扱いされていると感じるメンバーもいるでしょう。

呼び出された当人や、その周囲のメンバーは、何かその人がまずいことをしてしまったのではないか、あるいは「リーダーのお気に入り」なのか、などと考えます。

特にリーダーと当人のあいだに入っている中間管理職に当たるメンバー(サブリーダー)は、自分が同席に呼ばれないと、何か失敗してしまったのか、自分が信頼されていないのか、などと疑心暗鬼になることもあります。

リーダー自身はまったく気にしていなくても、組織の階層を飛び越えるコミュニケーションは気軽にしないほうがいいのです。

とはいえ、現場の情報を常に吸い上げなければ、リーダーに入ってくる情報が間接情報ばかりになり、リーダーが「現場感」を失ってしまう危険性もあります。どう対応したらよいでしょうか。

1つの方法は、メールやグループウェアを使ったボトムアップ方向のコミュニケーションの促進です。この方法であれば、直接相手を呼び出すわけではないので、チーム内に余計な意味が発生するのを多少は防げます。

(図:本書より引用)
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