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「8歳の誕生日プレゼント」が導いた大富豪への道 ChatGPTの親・アルトマンCEOが過ごした幼少期

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  • 小林 雅一 KDDI総合研究所リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授
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世界的にも有名な、このスタンフォード大学でコンピュータ科学を専攻したアルトマンは、少年時代の夢を追うべく主にAI関連の講義を幾つも受講したが、いずれも幻滅を誘う内容だったという。当時のAIは、いわゆる「AIの冬」と呼ばれる低迷期を未だ脱していなかった。

「(AIは)全然使い物にならないと思った」とアルトマンは述べている。

19歳で中退、最初の起業

この頃のアルトマンはAI実現の夢を追うよりも、むしろ当時のインターネット・ブームに乗って一旗揚げたい、という思いの方が強かったようだ。2005年には早々と2年生(19歳)で恵まれた環境のスタンフォード大学を中退し、当時付き合っていた男性や友人らと共に「ループト(Loopt)」というスタートアップ企業を立ち上げ、そのCEO(最高経営責任者)に就任した。

この会社は(スマホが普及する前の)携帯電話のGPS機能を利用して、友人同士が今どこで何をしているかを互いにシェアするアプリを開発・提供する事を目指していた。

その起業に際してアルトマンは、当時シリコンバレーで立ち上がったばかりの「Yコンビネータ」の面接を受け合格した。Yコンビネータは、英国出身のコンピュータ科学者・投資家として知られるポール・グレアムとその妻のジェシカ・リビングストンらが2005年に共同創立したスタートアップ育成団体である。

Yコンビネータは一般に「シード・アクセラレータ(seed accelerator)」と呼ばれる団体の一つで、起業家や創業直後のスタートアップ企業に対して広範囲の支援を行う。それら支援の中には、事業資金やオフィス・スペースの提供、助言、人脈紹介などが含まれる。

ある年、Yコンビネータには約1万9000社ものスタートアップ企業(の創業者)が応募し、そのうち合格したのはたった240社(人)だった。名門スタンフォード大学に入学するより難しいと言われている。

その面接を受けて合格した起業家達は、その後3か月間にわたってYコンビネータのパートナー(共同経営者)らから助言を受けながら、自らのアイディアを製品化する作業に取り組む。そしてその最終日に、投資家たちの前で自らの製品をデモンストレーションして資金を募るのである。このスタートアップ・ブートキャンプ(育成プログラム)は年に2回実施される。

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