「8歳の誕生日プレゼント」が導いた大富豪への道 ChatGPTの親・アルトマンCEOが過ごした幼少期

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

アルトマン家では子供たちの知力や競争心を養うため、毎晩夕食の後に様々なクイズが20問出題された。たとえば非常に大きな数を示して「この平方根を求めて」といった問題に対し、子供たちが競って回答したという。

こうして小さい頃から彼らの内側に培われた桁外れの自信や競争心を、サムの弟、ジャックは「現実離れして、兵器級(の破壊力)」と皮肉交じりに評する。 

マッキントッシュに夢中になり、スタンフォード大学へ

成長期のアルトマンを語る上でもう一つ忘れてならないのは、やはりコンピュータとの出会いであろう。彼は8歳の誕生日に、母親からアップルの「マッキントッシュ(Mac LCⅡ)」をプレゼントされた。

これについてアルトマンは「自分の人生はコンピュータを持つ前と後では一線を画した(ように違うものになった)」と語っている。プログラミングの達人とまではいかないが、幼少時からパソコンに向き合い、それを分解することによって、その操作方法や内部機構を熟知したようだ。

彼は当時の自分を「スターウォーズのようなSFに夢中になっていたナーディ(オタク気質)な少年」と表現する。これらのSFには、未来社会を舞台に人間と共存するヒューマノイド(人型ロボット)や人間の知能を遥かに凌ぐAIなどが登場する。

それらの影響を受けたアルトマン少年は、ある晩マックを操作しながら、「コンピュータはいつの日か自分で考えるようになるだろう」と直感した。当時は未だ漠然とした夢ではあったが、そうした考えるコンピュータつまりAIをいつか自分の手で実現できればいいなと思った。

アルトマンは2003年に米国西海岸の最高学府スタンフォード大学に入学する。

この大学は33平方キロメートルと小都市ほどの敷地面積に市街地のような舗装道路が整備され、椰子の木のような熱帯樹木と様々な教育・研究施設、学生寮、スポーツ施設、歴史的建造物などが並び立つ独特のキャンパス・ライフを提供している。単なる教育機関というより、一種のコミュニティを形成しているのだ。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事