東大合格者が続出する一流校が海外にあった アジア中から優秀な留学生が殺到!
以後、私は各授業で最低一回は質問することを自分に課し、最終的にはクラスの議論により積極的に参加する生徒になっていた。AIC卒業時には、最初の学期を除く全ての授業の努力評定でAを獲得したので、継続的な努力を称える賞をもらうことができた。
多くの生徒は課外活動においても優秀だった。たとえばニュージーランド代表チームでゴルフをプレーした生徒もいれば、数学オリンピックチームでメダルを獲得した生徒もいた。音楽活動に力を入れていた、ベトナム出身の留学生は、Protégé 国際音楽大会で優勝し、ニューヨークのカーネギーホールでの演奏機会を得た。
学生には不満もある?
こうした環境に身を起き続けるのは正直、プレッシャーとの闘いだった。留学生である私は言葉の壁を乗り越えるだけでなく、一人で海外で学ぶという孤独感にも打ち勝たなければならない。ネイティブスピーカーと肩を並べるために、人の2倍の努力をしなければならない、とつねに感じていた。それでも、AICへの留学は、自分の視野を広げ、新しい世界への扉を開くという意味で、その後の人生が変わるすばらしい経験だった。
IBや「アドバンスド・プレイスメント(Advanced Placement=AP)、「Aレベル(A-Level)」など、国際的カリキュラムを採用する学校はニュージーランドに限らず、世界的に増えてきている。こうした国際的カリキュラムの利点は、トップクラスの大学入学にとってより有利だということだ。
一方、多くの学校が大学ランキングの重要性を強調し過ぎている、と感じている生徒も少なからずいる。PEAKのチンさんはこう話す。「大学で何を体験できるのかという観点から、自分に適した大学を見つけることの方が大切。たとえば東大は、ランキングが同程度の大学と比べて教育の質、研究ともに優れている。ランキングがいかに大学の質を完璧に反映していないかを示す例はこれだけではない」。
とはいえ、学生が「ぬるま湯」から抜けだし、新たな挑戦を求めることはやはり重要だ。AICの柴田氏は、日本に住む学生に対して「居心地のいい日本に住むのではなく、海外に出るべき」と促す。実際、世界の経済や社会が大きく動く中で、世界的な問題を解決したり、イノベーションを起こせるグローバルリーダーの必要性は高まっている。私たちのような若い世代が自分を試すために世界に出ることは、ますます重要になっているのではないだろうか。
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