「1000人規模を上手に管理する」たった1つのコツ 多すぎるのならば直接見る数を減らしてみよう
リーダーは1人しかいないので、メンバー7人の280時間分の仕事を40時間で見なければなりません。メンバー1人当たりで考えれば、40時間の成果を5.7時間で見る計算です。
実際にはリーダーはメンバーの面倒を見る仕事だけをしているわけではなく、社内会議や客先の会議への出席、人事関係や事務関係の業務など、山ほど仕事をこなさなくてはなりません。
それらに割く時間も考えると、経験的に、直属のメンバーは7人までが「リーダーとしての仕事」をこなせる限界値と言えるのです(逆に言えば、7人までは直属のメンバーを増やせる、ということでもあります)。
たとえばメンバーが50人いたら、自分の直下に7人のサブリーダーを立て、その下に6人ずつ配置すると、サブリーダーとそのメンバー全員で49人になります。
1人のサブリーダーに7人のメンバーをつけることで、50人全員をカバーできます。あるいはサブリーダー全員に7人ずつ配置すれば、56人まではカバーできます。
8人以上になったら階層を増やす
チームにこれ以上の人数がいる場合には、ピラミッドの階層を増やして対応するのが基本だと考えておきましょう。4階層あれば400人くらいまで。5階層あれば1000人以上のチームでも対応できます。
実際には分担する業務の内容や会社規模、オフィス空間の制約などがあり、1000人規模のチームは滅多にあるものではありません。ある程度大きくなったら分割して、それぞれのチームにリーダーを立てるほうが現実的でしょう。
また階層が下に行くと、1人ひとりの作業の難易度は低くなり、作業内容の特殊性も小さくなる傾向があります。たとえば階層の上のほうでは専門知識を使ってシステムの設計を行いますが、下のほうではその設計書の指示に従って単純なプログラミング作業をする、といった違いです。
そのように業務内容のレベルが違うメンバーをまとめる際には、階層の下のほうでは7人の枠にあまりこだわらず、機能やサブシステムで大きく分けるほうが機能する場合もあります。
ただし、原則としてはそれぞれのリーダーが直接見るのは7人までとし、それ以上になるときには階層を増やす、という意識を持っておくと、大人数のチームを管理しやすくなります。
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