「ホテルニューオータニ」新しい顔はアイデアマン 開業60周年を前に22年ぶりとなる総支配人交代
ホテル業界を窮地に陥れたコロナ禍は一区切りがつき、ホテル御三家の業績は急回復している。運営会社のニュー・オータニの業績は、御三家の中でも目を見張るものがある。
2023年度は売上高が679億円(前年度は528億円)、営業利益は82億円(同2億円)となった。営業利益率は12%とコロナ禍前の9%を超えている。競合と比較しても、帝国ホテル、ホテルオークラを上回る水準だ。
収益性向上を牽引するのが宿泊部門だ。コロナ禍以降、ニューオータニは客室価格を引き上げている。コロナ禍前と比較すると、単価は3万5000円と約3割上昇した。その分、稼働率は70%から65%と下がったが、それを補えるほど収益性が向上した。
開業当時の建物を継承しつつリニューアル
髙山氏はニューオータニを今後どのように舵取りしていくのか。
本業であるホテルでは、客室や宴会場など既存施設の改装を進めるという。同ホテルはザ・メインとガーデンタワーの2つの建物を中心に客室や宴会場を有している。
今年はメインの宴会場「パラッツォ オータニ」をリニューアルする。同宴会場の特徴は、日本庭園に面していることにある。今年の春から日本庭園の夜間ライトアップを始めているが、さらに「最大限活用していく」(髙山氏)。
ガーデンタワーでは、836ある全客室の改装を行っている。直置きだったテレビを壁掛け55インチへと入れ替えるほか、客室の鍵をシリンダーキーからカードキーへと変更する。
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