入社試験で出題「動物園の来園者数」増やす施策 コンサルなどでも出る「ケース問題」を考えよう

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・動物園の来園者数を増やすには?

三重県のR動物園では、新型コロナウイルスの流行以来、来園者数の減少が著しいことが問題となっています。あなたはR動物園の園長さんから、「動物園の来園者数を増やすにはどうすればよいか」と直々に相談を受けました。3年間で年間延べ来園者数を増やすための中期的な施策を考えてみましょう。

問題文を読むと、求められているのが「R動物園の年間延べ来園者数」を増やす施策であることがわかります。「R動物園の年間延べ来園者数」は、以下の計算式によって導出されます。

年間延べ来園者数
=(A)全国の動物園来園者数×(B)R動物園選択率×(C)1人当たりの年間来園回数

すべての動物園に来園するお客様のうち、R動物園を選ぶお客様の割合がどれくらいで、そのお客様が年間に何回R動物園を訪れるか、という計算式ですね。

この中でも、(A)全国の動物園来園者数については、R動物園の施策によってコントロールするのが難しい値であることがわかります。残る(B)R動物園選択率と、(C)1人当たりの年間来園回数については、R動物園の施策によって改善する余地がありそうです。今回はこれら2つの要素に焦点を当てて考えていきましょう。

(B)R動物園選択率について

R動物園が選ばれやすくなるにはどうしたらよいかを考えるために、来園者がR動物園に足を運ぶまでのプロセスを「4P」というフレームで分析してみましょう。

「4P」とは、「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」の4つの要素から、商品をどのように売り出すかを考えるマーケティングフレームです。

来園者がR動物園に足を運ぶまでに、実際には以下のようなD~Fの段階を踏むことになります。

(D)認知する(Promotion)
→(E)訪れたい(Product)
→(F)訪れる(Place, Price)

・(D)認知する(Promotion)

まずはR動物園の存在を認知してもらわないと、来園客の増加は望めません。しかし、地方の動物園の場合は、その県内でしか知名度がないという場合がほとんどです。

より多くの地域にリーチして知名度を上げるためには、①動物を扱うTV番組で特集を組む、②遠足なども扱っている旅行代理店のチラシに載せる、などの施策が考えられます。

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