パリ五輪、メダルに期待がかかる競技・選手は? 新競技「ブレイキン」シゲキックス選手など
女子では、東京五輪パーク金メダリストの四十住さくらの連覇に期待がかかる一方で、ストリート金メダリストの西矢椛は代表入りを逃した。
スケートボードの選手層は厚く、25歳の堀米でさえベテランの域に押しやられるほどに、ローティーン含む10代の選手が次々と台頭。男子ストリートの14歳・小野寺吟雲ら“新顔”のフレッシュな滑りも楽しみの一つだ。
新競技で期待の日本勢
新顔といえば、パリ五輪から採用されたブレイキン。ブレイクダンスとも呼ばれ、音楽に合わせて倒立しながら回転したり、跳ねたり、アクロバティックな採点競技だ。DJが流す音楽に合わせて即興で踊り、ダンスの創造性やテクニックなどさまざまな基準で採点される。
日本代表には男女ともに世界大会の優勝者が名を連ね、メダル量産も現実的な目標だ。Shigekix(シゲキックス)こと半井重幸は18歳で国際大会優勝、全日本選手権は2023年まで3連覇と抜群の実績をひっさげてパリに立つ。
片手で体を支えながら静止する「フリーズ」など、超人的な動きは必見で、競技中に時折シャツからのぞく、鍛え抜かれた腹筋も見逃せないポイントかもしれない。
半井は日本選手団の旗手も務める。ブレイキンは2028年のロサンゼルス五輪の実施競技からは外れたため、熱いダンスバトルもひとまずはパリ限り。しっかりとその目に焼き付けておきたい。
半井とともに旗手を務めるフェンシング女子サーブルの江村美咲も有力な金メダル候補だ。
両親ともにフェンシングの選手として国際大会への出場経験があるサラブレッド。日本フェンシング界では異例のプロ選手で、2022年のワールドカップでは日本女子個人として史上初の金メダルを獲得している。
フェンシングには3種目あり、「突き」のみのエペ、フルーレとは違い、サーブルには「斬り」も加わる。目にもとまらぬほどに俊敏かつ華麗な剣さばきで表彰台なるか。
目まぐるしいスマッシュの応酬で「台上の格闘技」とも呼ばれる卓球からも目が離せない。世界卓球などのテレビ中継にかじりついて応援している人も多いだろう。
近年躍進が目覚ましいのが早田ひな。これまで同学年の平野美宇、伊藤美誠の陰に隠れてきた印象だが、昨年の世界卓球では卓球王国・中国の選手を破って銅メダルを獲得。