「発達障害で親から毎日叱責」彼女が見つけた幸せ 「障がい者向けマッチングアプリ」が導いた出会い

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結城さん
発達障がいが知られるようになり、理解も進んだように思えますが……(筆者撮影)

「自分は誰にも釣り合わない人間だ」。西日本に住むエミさん(仮名、30歳女性)は、そのように悩んでいました。

小学生の頃から数字の扱いが苦手だったという、エミさん。両親に「同級生や他のきょうだいと比べて、あなたは出来が悪い」と言われて育ってきました。

「その影響か、つねに『私は人と比べて何もできない人間だ』という考えが抜けませんでした。就職先では、仕事ができていたとしても『自分はできていない』と思い込んだり、わからないことがあっても『何もできない自分が他の人の業務を止めてしまうのはダメなことだ』と聞けずにいたりしていました」(エミさん)

「知り合いに障がい者だとバレてもいいのか」

そして5~6年前、ADHD(注意欠如・多動症)と診断されました。それまで生きづらさを感じていた原因がわかりホッとしたものの、診断結果を伝えた両親からは「そんなわけがない、診断結果がおかしい」と言われショックを受けたと言います。

「障害者手帳を申請する際にも、『知り合いに見られたら恥ずかしいからやめなさい』と言われたり、『知り合いに障がい者とバレてもいいのか』などと散々言われ、健常者からどう見られるのかを気にするようになりました。学生時代の知り合いとも疎遠になってしまいました」(エミさん)

就職の際には両親からは教師になることを強く求められ、気が進まない教員採用試験を4年ほど受けさせられました。他の会社に就職することも許されない日々だったそうです。

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