(第15回)クラウド大戦争が縁遠い日本の風景

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 PCはインターネットがなくても役に立つ。実際、われわれは、20年間近くインターネットなしでPCを使ってきた。しかしスマートフォンは、インターネットが生活の中に入り込んでいないと、役に立たない。メールを使っていても会社のメールシステムだけというのでは、スマートフォンの出番はない。日本でスマートフォンに関心が持たれないのは、日本がITに対応していないことの証拠だ。

ジョブズのメッセージを「1ケタ間違っているのではないか?」と受け取ったのも、私がそうした社会に生きているからである。だから、日本で「クラウド大戦争」といってみたところで、多くの人には、映画『スターウォーズ』のように、宇宙のはるかかなたで行われている戦争のように聞こえるだろう。


野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授■1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省(現財務省)入省。72年米イェール大学経済学博士号取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より現職。専攻はファイナンス理論、日本経済論。著書は『金融危機の本質は何か』、『「超」整理法』、『1940体制』など多数。(写真:尾形文繁)


(週刊東洋経済2011年9月24日号)
※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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