「村へ戻る希望」を優先し、汚染土の村内仮置き決断--福島県飯舘村村長 菅野典雄

──除染作業に要する費用はどの程度と算出していますか。

実際に着手すると想定外のことも起きるかもしれないが、現段階における試算では、2000億~3000億円となる可能性がある。

8月27日に開催された「原子力災害からの福島復興再生協議会」において、国から「第2次補正予算の予備費から除染費用として2200億円を用意した」という説明があった。これに対して、私は「ありがたい話だが、認識としては軽くて甘いのではないか。専門家の方々に試算していただいた結果として、私の村だけでも2000億~3000億円が必要だ。費用としてケタ違いではないか」と申し上げた。

──あまりにも違う金額ですね。

政府関係者は不快だったかもしれないが、巨額の費用が必要になることは間違いない。だからこそ、国に村独自の除染計画を提出したくてもできないという面がある。

しかし、計画提出に手間取っている理由はそれだけではない。除染作業によって発生した処理物質を村内の国有林に仮置きするということについて、一部の官庁から「待った」がかかってしまった。そんな話は聞いていないという理由からだ。これには困った。本来、国がやるべきことを私たちがやっているにもかかわらず、そうなってしまった。ところが、最近、細野豪志原発事故担当相が「国有林も処理場として考えに入れないといけない」と言い始めた。国も私たちの主張を認めざるをえないのだろう。

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