「村へ戻る希望」を優先し、汚染土の村内仮置き決断--福島県飯舘村村長 菅野典雄

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──住民の受け止め方は。

村議会で2度にわたり議論した。1回目に計画を説明した。そして、おおむね承認を得たと私は受け止めて、8月中に、仮設住宅などでの集会の場で、住民に説明した。その際、住民から「そんな計画を実行するのはやめろ」というような反対の声は上がらなかった。さらに、9月に入って、再度、議会で議論した。その結果、この方針で進めていくということになっている。

村の復興は時間との勝負だ。除染なくして復興はない。しかも、「私たちは動きますよ」と、村が主張しないかぎり、国は飯舘村にはそれほどの予算を割り振らないだろう。だから、ここで一歩でも進まないといけない。とにかく、一刻も早く着手したい。そうしないと冬になる。あっという間に月日が経ってしまう。

かんの・のりお
1946年飯舘村生まれ。帯広畜産大学を卒業後、酪農業を営む。89年から7年間、飯舘村公民館の嘱託館長を務める。96年に飯舘村村長に就任。現在4期目。

(聞き手:浪川 攻 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2011年9月24日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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