また今回の外遊でプーチン氏は北朝鮮に続いてベトナムを訪問した。この訪問には気になることがある。ハノイに対しても北朝鮮と同様に軍事支援を要請した可能性があるからだ。
仮にあったとしても、全方位外交を掲げるベトナム側が要請に応じた可能性は低いとみられるが、ベトナムは中ロを含む主要新興国で構成する「BRICS」加盟に関心があるとも言われており、アメリカは神経を尖らせている。
BRICSや上海協力機構(SCO)を中国とともに主導するプーチン政権は最近、とくに米欧に対抗する外交上の新たな柱として、「ユーラシア安保機構」の創設を外交のキーワードとして、盛んに唱えている。今回の北朝鮮、ベトナム歴訪に続いて、今後ロシアがアジアに外交攻勢をかけてくるのは必至だろう。
日本はどうする?
ウクライナを含めた国際情勢が、波乱含みでアジアにもダイナミックに波及し始めたと言える。これを見ると、筆者は外交上の大きな「空白地帯」の存在を意識せざるをえない。日本のことだ。
岸田文雄首相は侵攻直後、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と発言して、ウクライナ情勢に対し、G7の一員として、積極的に関与する姿勢を打ち出したかに見えた。
しかし実際には、この岸田発言を肉付けするため、日本がどのような役割を果たしていくべきか、について、野党も含め、突っ込んだ議論は回避されたままだ。ウクライナ情勢の存在感は日を追って薄くなっている。
元々、ウクライナ侵攻を受け、北朝鮮がロシアの意を受けて、東アジアで何らかの攪乱行動に出るのではないか、との懸念は一部専門家から出ていた。ウクライナ紛争と朝鮮半島情勢のリンクが不可避化する中で、今こそ、日本が果たすべき役割について、広範な議論を始めるべきだろう。
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