「ダイエットの成否」を分ける"睡眠時間の壁" 寝不足では「運動」や「栄養管理」も意味がない
大企業の管理職などの多忙な現代人を指導していても、皆口を揃えて「8時間は寝てる」と言います。寝てない自慢をすると「寝る時間すら確保できないほど仕事の効率が悪い」とネガティブに捉えられてしまうそうです。
それもそのはず。ニュージーランドは世界で1番寝る時間が長いのです。平均睡眠時間は7時間半を超え、ワークライフバランスで常にランキング上位に入る国となっています。
「世界で最も幸福度の高い国」といわれるフィンランドなどの北欧諸国でも傾向は似ていて、平均睡眠時間は7時間15分以上あります。「よく寝ることで幸せになる」とまではいえないかもしれませんが、たくさん寝ることの恩恵は、幸福度や気持ちの余裕から体感したことがある人も多いはず。
寝る時間が長い国は、運動する習慣もある国々です。ノルウェー、フィンランド、オランダ、スウェーデン、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなど、フィットネス人口の割合の多い国は、多くが7時間15分以上の睡眠を取っています。
寝る時間の優先順位が高い生活をする人たちは、運動する時間もエネルギーもあるのです。事実、運動と睡眠は切っても切れない関係にあり、睡眠不足の生活をしていると運動の量は減り、運動不足の生活をしていると睡眠の質が悪くなったり疲労感を増加させたりすることが分かっています。
一方、定期的な運動習慣がある人は入眠時間が短く、睡眠の質も上がります。
まず必要なのは「運動」より「寝る時間」の確保
朝起きた時から疲れていて、朝ごはんを食べる時間すら省いて寝る時間を確保し、電車に乗っては空いてる席を必死に探して寝て、1日の終わりにはやっとの思いで帰宅、自炊する元気もないまま寝る。
こうしたエネルギー枯渇状態の生活では、「運動をしよう」「自分の身体を大切にしよう」という意欲も生まれません。この負のサイクルを断ち切るために、寝る時間の確保が大切なのです。
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