苦戦のタカタと、アイシン精機を分析する

2社を比較すれば、自動車の未来がわかる

その後、ホンダの創業者である本田宗一郎氏が、タカタに「エアバッグを作って欲しい」と依頼し、1987年からエアバッグの製造を開始しました。日本で初めてエアバッグが搭載されたのもホンダのレジェンドでしたし、今もホンダの自動車の約半数は、タカタ製のエアバッグが使われています。

こういった経緯や繋がりがありますから、最終的には、ホンダがタカタを救うのではないかとの憶測が強まっているのです。

タカタの安全性は、今のところ問題ないが…

続いて、貸借対照表(12~13ページ)から安全性を見ていきます。中長期的な安全性を示す自己資本比率は31.0%。今のところは問題ない水準です。ただ、前の期は39.3%ありましたから、ガクッと落ち込んでいるのです。そして、もしこの先も巨額のリコール関連費用が必要ならば、これがさらに落ち込む可能性もあります。

原因は、やはりエアバッグ問題です。この期の最終利益(当期純利益)は、特別損失が膨らんだことで295億円の赤字を計上しましたから、その分、純資産に含まれる利益剰余金が減っているのです。

現時点では財務的には安全水域にありますが、今後のエアバッグ問題の動向によっては、さらに落ち込んでくる可能性が否めません。さらに1000万台単位でのリコール費用が必要となると、今後、安全性に大きな問題が出る可能性があります。

次ページ利益剰余金が減り、借金が増えた
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