復興へ民間資金を活用する、ソーシャル・バンクを早急に創設、導入せよ

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 興銀は金融債を発行し、全国各地で預金超過になっていた地方銀行などから資金を調達して産業資金に振り分けた。金融債は、単体では社債を発行できない企業の肩代わりをする「共同社債」と位置づけられた。そうした性格を持った資金の与信のため、興銀には極めて優れた経済・産業調査機能が組み込まれた。

「日本版ソーシャル・バンク」でも「新型興銀」でもいい。大切なのは、復興政策の機動化のために民間資金を活用できる金融メカニズムを早急に立ち上げることである。呼応する民間資金は、個人にも法人にもある。国民にも、気構えがある。

生み出せないとすれば、それは政治と官、そして、好景気時に「資本市場の担い手」だと大言壮語してきた投資銀行の質の問題になる。

(シニアライター:浪川攻 =週刊東洋経済2011年9月10日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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