住みよさを表す各指標について偏差値を算出して、その平均値を総合評価として順位付けしている「住みよさランキング」。「全国総合トップ200」「関東編トップ100」「近畿編トップ50」「北海道・東北編トップ50」「中部編トップ100」「中国・四国編トップ50」に続いて、「九州・沖縄編トップ50」を公開する。
住みよさランキングの算出に用いた「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の各カテゴリや、算出基準となっている各指標の詳細はこちらの記事で説明している。
熊本県の市がトップ3を独占
「九州・沖縄編」トップは熊本県人吉市。周囲を九州山地の山々に囲まれた盆地で、市域の7割以上を森林が占め、人吉温泉や球磨川下りなどの観光資源があることでも知られる。中心市街地や幹線道路沿いには大型スーパー、ドラッグストアなどが多くあり、「⑦人口当たり小売販売額」はエリア2位、「⑩人口当たり飲食店数」は同3位と、利便度がエリア1位の高評価で、「①人口当たり病院・一般診療所病床数」は同4位と安心度もエリア2位となった。
2位は熊本県合志市。熊本市のベッドタウンとして人口増加率が高く、年少人口比率は全国市区で2位。同時に、電子部品や半導体関連の企業、研究機関も多く、近年は近隣自治体を含めて新工場の建設が進む。「③20~39歳女性人口当たり0~4歳児数」と「⑪転出入人口比率」がともにエリア2位、「⑰人口当たり法人市民税」が同3位と安心度、快適度、富裕度がバランス良く高評価となった。
3位は熊本県熊本市。九州・沖縄で第3位の人口を擁する県都で、県内人口の約4割が集中する。サービス業を中心とする一方、農業も盛んで、農業産出額は国内上位。ナス、スイカ、メロン、ミカンの一大産地である。「⑯財政力指数」がエリア10位、「⑱納税義務者1人当たり所得」は同5位と、層の厚い産業が富裕度の高評価につながった。
九州・沖縄エリアでは熊本県の市がトップ3を独占する結果となった。熊本県では本年2月に大規模半導体工場が開所し、第2工場の建設も発表され盛り上がりを見せる。一方で、水資源への影響や交通渋滞の悪化が懸念されるなど、グローバル企業の進出が住民の「住みよさ」に与える影響にも留意が必要だろう。
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