"テレビ化"進む「広告付き動画配信」のヤバさ ビジネスモデルもコンテンツも旧型に接近

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コンサルティング会社マディソン・アンド・ウォールの創業者でもある前出のアナリスト、ウィーザーは、動画配信サービスで広告を流したとしても、メディア企業全体の広告収入は減少が続く見通しだと述べた。ウィーザーは、動画配信と従来の地上波・ケーブルテレビの両方で広告の視聴に費やされる時間は2027年までに2023年比で24%減少すると予測する。

その理由の1つは、多くの人々がネットフリックスのようなサービスで広告を避けるために追加料金を払い続けることだという。「ネットフリックスの加入者の大多数は、どのような値段であれ、広告付きを選ぶことはないだろう」とウィーザーは指摘する。

もはやテレビと変わらない?

それでも、視聴者に選択の余地がない場合もある。広告なしプランに月額15ドル以上を支払っているネットフリックス加入者も、アメリカンフットボールNFLの今年のクリスマスの試合や、来年開始されるプロレス団体WWEの番組を視聴すれば、CMにさらされることになる。スポーツのライブ配信を行うピーコック、パラマウントプラス、プライムビデオの加入者も同様だ。

「アマゾンはNFLを売り物にしている。それのどこがフォックスやCBS(といった従来のテレビ局)と違うのか」。フォックス・ネットワークス・グループの元広告営業責任者で、現在はベンチャーキャピタリストをしているジョー・マーキージーは言う。

「ネットフリックスはションダ・ライムズの番組を(広告主に)売り込んでいるが、広告主に対する売り文句は(これまでのテレビ局と)まったく同じに聞こえる。誰が売り込んでいるかの違いでしかない」

(執筆:John Koblin記者)
(C)2024 The New York Times

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