なでしこは2016年、見捨てられる危険がある セルジオ越後に聞く「日本サッカーの問題点」
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サッカー女子ワールドカップ(W杯)が終わった。準優勝だったが、今回の結果をどう評価すべきか。また、なでしこの活躍で隠れてしまった感があるが、男子はどうも雲行きが怪しい。ハリルホジッチ新監督は最高のデビューを飾ったように見えたが「本番」初戦、W杯2次予選では格下のシンガポール戦で引き分け。やはり何かがおかしいのか?
大好評だった3月のインタビューに続き、今回も3回に渡ってセルジオ越後氏に「日本サッカーの問題点」を聞く。第1回は「なでしこの未来」について。(聞き手:飯尾篤史)
アメリカとの決勝戦は、言い訳ができない大敗
――サッカー女子W杯で、なでしこジャパンは準優勝という結果に終わりました。どのような感想を持っていらっしゃいますか?
残念だったという気持ちと、よくやったという気持ちが半々ですね。前回王者として注目されながら大会に臨み、なんとか決勝まで辿りついたけど、アメリカにこてんぱんに叩きのめされてしまった。
出鼻をくじいてやろうというアメリカのラッシュに飲み込まれ、3分にセットプレーから先制されてしまいました。なでしこが先制点を許したのは今大会初めてのこと。しかも高さを警戒していたら、その裏をかかれ、グラウンダーのボールで失点してしまったので「二重のダメージ」を受けたと思います。
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その動揺から立ち直れないうちに畳み掛けられ、2分後にセットプレーから失点。さらに14分、16分と立て続けにゴールを奪われた。
その後、なでしこも盛り返して2点を返したけれど、これは序盤で大量リードを奪ったアメリカが手を緩めたおかげでしょう。
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