美肌に「とんこつラーメン」食べて効果はあるのか スープ内の「コラーゲンや脂質」はどうなる?

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箸を置いてしばらく考えましたが、おそらくはラーメンを食べる際に、ラーメンの熱いスープに顔を近づけていることが第1の原因です。

スープから立つ湯気には、水分の他に、油分も混ざっています。これを「ヒューム(蒸気)」と呼びます。「油煙」「オイルミスト」とも呼びますが、湯気には脂分が含まれ、厨房ではそれがフードや壁に付着するため、様々な対策器具があります。

このオイルヒュームは肌表面に均等に付着しますので、そこに均質的なツヤとテカリが生まれます。水分だけでは蒸発しやすいためツヤは保持しにくく、油分だけではテカリのムラになりやすいですが、オイルヒュームは微細なナノ粒子として肌に均質に付着するため、理想的なリキッドファンデーションになる条件がそろっています。

2つ目の理由は…

さらに第2の理由として、熱い湯気によって肌が温められ、サウナ効果によって新陳代謝が促進され、血液の循環も活発になり、肌に栄養と水分が送り込まれ、適度な膨張を生みます。

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冒頭の風船効果(肌の内圧)によるキメの発現と、ラーメンの湯気によるリキッドファンデーションの合わせ技による理想的なエステ効果を食事時間中に生み出しています。とんこつに含まれる理想的な脂分が生み出す効果です。

こうした効果は、キメ細やかな肌には肌内部への十分な栄養成分の補給による内圧が必要であり、水分と油分がバランスよく調合されたスキンケア、そして活発な血液の循環が欠かせないことを示しています。

一般的なキメを整える化粧品には、古い角質を落とす成分(たんぱく質を解かす酸や、研磨剤など)と、ターンオーバーを促す栄養成分(ビタミン類やアミノ酸)が含まれています。古い角質を落として、栄養成分を送り、新しい肌を作ることでキメを整えようとするものです。しかし今回触れた肌の内圧が不足していると、一時的に肌に血流を送ったところで、しばらくするとまた肌がしぼみ、皮溝や毛穴が目立つようになり、元のくすんだ肌に戻ってしまいます。肌だけを太らせることはとても難しいですが、少なくとも過度なダイエットは避け、肌の内圧を維持することがキメには重要です。

尾池 哲郎 化学系ベンチャー・FILTOM研究所長

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おいけ てつろう / Tetsuro Oike

化学系ベンチャー・FILTOM研究所長。九州工業大学卒、同大学院博士後期課程修了(工学)。2007年、ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞受 賞。科学的知見をもとに、非加熱化粧品やプレバイオティクス化粧品、生サプリメントなど独自の美容・化粧品を開発。FILTOMの最先端フィルター技術による世界初の生プラセンタエキス開発で特許取得。事業目標に低コスト海水淡水化を掲げる。

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