日焼け止め「SPF50+を選べば安心」は大きな誤解だ 美肌を長続きさせるために守るべきこととは

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2.高価だと少なく塗るから

専門家が特に心配をしているのは、ユーザーが規定量よりも少なく塗っているのではないか、ということです。実際に調査ではほとんどの人が規定量の4分の1しか塗っていないとのデータもあります。とくに高価なUVクリームを購入した場合はもったいないと感じて塗布量が少なくなりがちです。顔、腕、首、足をカバーするには30gは必要ですが、日本には100〜300g程度の小さなボトルばかりです。たった10回で使い切ってしまう量です。オーストラリアのような紫外線対策先進国ではシャンプーボトルのような商品もあるほどです。

3.配合量が多いと肌への負担になるから

SPF50+のような商品には当然、それ相応の紫外線防止剤が配合されています。特に酸化チタンや酸化亜鉛のような粉末の場合はクレンザーのように粉末で肌をこすることになります。

しかもUVクリームは2〜3時間ごとの塗り直しが必要です。そのため皮膚科医等の専門家は「ポンポンと押さえるような」塗布方法を推奨しています。また多すぎる紫外線防止剤は、乾燥を早めたり、肌の油分を取りすぎることもあります。

数値で示されると数の大きいものを選びたくなりますが、必要な値をクリアしていれば問題ないのです。紫外線も、十分理解すれば恐るるに足らず。適切にかわし、しっかり防御して、美肌を長続きさせることが可能なのです。

そもそも「酸化」とは?

紫外線は2つのメカニズムによって肌を攻撃します。直接的な攻撃と、間接的な攻撃です。

直接的な攻撃:UVのエネルギーによって物質の結合を直接切断します。
間接的な攻撃:UVによって発生したラジカル(酸化力を持った成分)が物質の結合を切断します。

どちらも一言でいえば「酸化力」による結合の切断です。スキンケアでよく目にする言葉ですが、酸化とはそもそもどんな現象なのでしょうか。

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