なぜ｢子どもの頃の日焼け｣は消えて｢大人のシミ｣は残るのか？ 皮膚のターンオーバーとシミの深い関係
紫外線による皮膚の老化を予防するために、皮膚科医も実践している対策とは？（写真：プラナ／PIXTA）
子どもの頃は消えたのに、大人のシミはなぜ残るのか？ 本稿では『私たちは意外に近いうちに老いなくなる』より一部抜粋のうえ、シミが定着するメカニズムを解明し、私たちが今すぐ取るべき対策をご紹介します。
※椛島健治氏（京都大学教授）に吉森保氏（大阪大学名誉教授）が取材をして執筆しています。
シミのメカニズムと皮膚の防御機能
シミの大敵が紫外線なのはみなさんも聞いたことがあるでしょう。 しわは真皮のダメージですが、シミは表皮のダメージです。
表皮には紫外線を防ぐ機能がもともと備わっています。それがメラニンです。 紫外線を浴びると、表皮の最下部にあるメラノサイト（色素細胞）が刺激されて、皮膚の細胞を守るためにメラニンを出し続けます。
日光を浴びすぎると皮膚が黒くなりますが、あれはメラニンが防波堤になって紫外線を食いとめる役割を担っているからです。メラノサイトは表皮の95％を占めるケラチノサイト（表皮角化細胞）にメラニンを受け渡します。こうやって、肌全体の色が次第に濃くなっていきますが、これが日焼けです。
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