なお、三多摩エリア(東京23区の西側)で昼間人口比率が100を上回るのは、拠点性のある立川市(115)と武蔵野市(110)、それに多摩市(101)だけだ。
昼間人口と夜間人口のそれぞれの絶対数は似たような傾向で、上位は八王子市、町田市、府中市、立川市、調布市、西東京市など。
そのうち、西東京、府中、調布エリアでは働く場もあるが、23区への流出が目立つ。
逆に言えば、西東京、府中、調布エリアを狙って域外から住宅を求めてくる人は少なくなく、それが府中などのタワマンバブルを支えている。
やはり先行きが怪しい「世田谷」「横浜」
なお、高級住宅街のイメージから、バブル崩壊後も地価下落が十分でなかったと筆者が見ている世田谷区は、昼間人口の指数でも完敗だった。
夜間人口に依存しがちで、都心からも離れているため、企業誘致も切り札とならず、空き家も目立つ。
「職住分離(人口拡大が原動力)」から「職住近接(人口減が原動力)」の時代になったことも、世田谷にとっては逆風のままだ。
また、ベッドタウンは郊外病進行が懸念され、老人ばかりの街になる懸念もある。
それは市区町村として全国最大の人口を誇るものの、財政難に悩む東京のベッドタウン、横浜市も同じだろう。
東京一極集中の中、横浜市の人口は2年連続で減少している。
人気エリアは東京に近い川崎市など、横浜駅から見て北東の方角エリアにシフトし、横浜市南部の人口減少が目立つ。
同じ横浜市とはいえ、南西部は三浦市や横須賀市のような人口低迷期に入っていると言えよう。
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